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表面処理(基底材の下準備)

マティスカラーはどのような表面にも描く事が出来ますが、どのような下地に描くかは仕上がりの良し悪しを左右します。アーティストが作品を作る為に選ぶ基底材は、ほとんどの場合下準備はあまり必要ではありませんが、ここではいろいろな基底材別にどのような下準備をしたら良いのかを説明します。

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    紙、ボール紙やカードなどの紙類


    一般的にマティスカラーは、紙やボード、カードボードに下地を塗らずに描く事が出来ます。ここで、出来るだけ質の良い紙やボードを使う事をお勧めします。なぜならマティスカラーは、耐光性、耐水性ともに専門家品質の為紙を保護する役割もありますが、品質の悪い紙を良品質に変える事は出来ません。 

    どのような紙でも使用できますが、300gsm以下の紙はカールしないように固定する必要があります。 

    薄い紙に絵具を浸透させたくない場合は、 MM7 ポリマー・グロスワニス を水と同量混ぜてごく薄く2度塗りします。これは、紙の表面とよく結合し、紙に浸透することなくシーラーの役割を果たします。マティスの絵具は、無限に使えるように作られていますが、一般的な紙の寿命は限られています。 MM7 ポリマー・グロスワニス を使って紙の表面を下地にすることで、劣化した紙を修復して新しい下地に変えることが出来ます。

    もし、紙の上に下地を作りたい場合は、 MM10 ジェッソ を水と同量混ぜて一度だけ塗ることで、最高の表面が得られます。紙の吸収率と希望する塗装面によって、 MM10 ジェッソ をどれだけ水で希釈するか、またその後何回塗り重ねるかが決まります。 MM10ジェッソでは、ひび割れを防ぐ為に、あまり表面を厚くしない方が良いでしょう(例:5-6mmは厚すぎます)。もし、厚い表面が必要な場合は、 MM2 インパスト・メディウム を使って高いレリーフを実現してください。

    キャンバス/リネン


    マティスカラーは、ほとんどの布地に塗ることが出来ます。それらの中には、コットン、リネン、ジュート、キャンバス、ポリエステル、ポリプロピレン、グラスファイバーなどの布地があります。

    綿やその他の天然繊維の支持体は、広く使用されているものの、気候に左右されるという固有の問題を抱えています。これはいくつかの点で影響します。天然繊維は空気中の水分を吸収する傾向があり、これが繊維の膨らみの原因となります。一定の膨張と収縮は、早期の亀裂を引き起こす可能性があるのですが、アクリルには弾力性があるので、オイルの場合のような有害な影響はありません。しかし、恒常的な膨張と収縮は、最終的にはキャンバス自体を破壊する可能性があります。また、水分を吸収することで、細菌の繁殖を促す可能性もあります。長期的な観点から見ると、合成キャンバスは同じような吸湿性を示さず、細菌やカビの繁殖に対してはるかに抵抗力があります。

    ストレッチ・キャンバス/リネン

    これはキャンバスが、通常木等で特別に作られたストレッチャーに張られたものを言います。このストレッチャー・バーは、外面から中面の方へ斜面状になっている為、キャンバスが触れているのは外側だけになります。これはストレッチャー・バーの中側が、キャンバスに触れない様にする為で、画面にストレッチャー・バーの型が残らない様にする為です。

    下準備していないキャンバス/ローキャンバス

    合成繊維のキャンバスではなく、自然の布によるキャンバスに下地を塗った場合布は縮みます。縮みの度合いはキャンバスの重さやタイプによって変わってきます。 MM10 ジェッソ を水で二倍に薄めて、二重に塗る事でキャンバスに浸透して結びつける役割をします。ジェッソに混ぜる水が50%以下になる様にして、キャンバスの吸収率がどの程度か、アーティストがどの様な下地を要求するかによって比率を変えます。 MM10 ジェッソ は、層と層の間を紙ヤスリ等で滑らかにする事が出来ます。これによりキャンバスの布目がほとんど見えない状態にする事も可能です。(例:エアーブラシで描く際の滑らかな基底材を作る) 

    マティスの専門家用アクリル絵の具は、キャンバスに直接描くことができます。しかし、先に MM12 クリアー・シーラー  MM7 ポリマー・グロスワニス MM6 ポリマー・マットワニスでキャンバスを目でお目することをお勧めします。 目止めをする事によって、作品の寿命を長くする事が可能になるからです。キャンバスが多孔性の場合、シミが付きやすいのも事実です:目止めをする事によってこの性質を最低限にする事が出来ます。さらに、目止めをする事によって、カビやバクテリアからキャンバスを守る事にもなります。その上、水で薄めた絵具が、キャンバスを通って裏側にシミを作る事も避けられます。 

    既に地塗り材が塗ってあるキャンバス

    アーティストが用いる全ての下地(基底材)は、将来に備えたものである事が望ましいです。有名ブランドのキャンバスにしても、よくリネンやフレームの質にこだわってはいるが、下地剤がアーティストの基準に合っているとは限りません。

    もしも、アーティストが完全に確かな下地を作りたい場合、軽く地塗り材が塗ってあるキャンバスをサンドペーパーでこすります(これはあくまでも軽くサンドペーパーを掛けるのであって、地塗り材が無くなるまで磨くという事ではありません。) MM10 ジェッソ を水で二倍に薄めたものを塗ります。次の層では、MM10ジェッソをそのまま、又は好みの濃度で塗って完全な下地を作ります。

    コンクリート


    コンクリートの表面は、埃や油脂や油等が残らない様にきれいに掃除をします。砂や、微量な粒子等が残らない様にします。きれいに掃除が出来たら、MM10ジェッソを塗ります。必要であれば水で薄める事も可能です。もし、コンクリートが新しい場合、アルカリ性の残留物がある可能性があるため、  MM12 クリアー・シーラー   で残留物を目止めしてから、 MM10 ジェッソ を塗る事をお勧めします。アルカリ性の残留物が、アクリル絵具にある程度高い濃度で触れると、色によっては影響を受ける可能性があります。

    表面がつるつるしたコンクリートや、磨かれているコンクリートは、一度サンドブラストで磨き、下地剤が接着しやすい様にします。サンドブラストで磨いた後も、砂や埃、微粒子等残らない様にきれいに掃除してから、MM10ジェッソを塗ります。もし、表面がまだつるつるしているようであれば、 MM7 ポリマー・グロスワニス&グロスメディウム  を、MM10ジェッソを塗る前に塗る事をお勧めします。

    ファイバーガラス

    浸透性の無い表面を下地として使う場合、研磨や、機械的な圧力やその成分が長い年月耐えられるかどうかによって、問題が起こる場合があります。下地剤をしっかり塗っているもの程、長持ちします。これから作る作品に、合うかどうかのテストを必ずされる事をお勧めします。 

    ファイバーグラスの表面は軽くサンドペーパーや、ワイヤーブラシ等で傷をつけて、埃や油脂、油分等が残らない様にきれいにします。 MM7 ポリマー・グロスワニスを結合剤として塗り、 MM10 ジェッソをその上に塗ります。48時間は乾燥させてから、しっかり接着されているかのテストを行います。2cm程のXマークになる様に傷をつけます。この際、下地剤まで届く様に傷をつけてみましょう。Xの上にマスキングテープを貼り、剥がしてみて絵具が一緒にはがれるかを見ます。もし絵具がはがれてきた場合は、下地としては長持ちするものではありません。作品が出来上がったら、MM7ポリマーグロス・ワニスを塗って作品を保護する事をお勧めします。もしも作品が雨風にさらされる様なものであるならば、最終コートは MM14 ファイナルワニス・グロスフィニッシュ をお使いください。

    石膏ボード

    マティス・カラーは、埃や油脂、油分を取り除いた石膏ボードには、直接描く事が出来ます。必要であれば、MM10 ジェッソ を塗る事で、ちょうど良いざらつきで、きれいな明るい下地を作る事も可能です。もし、石膏ボードに小さな孔が沢山ある場合は、MM10ジェッソを塗る事をお勧めします。作品が出来上がったら、MM7 ポリマー・グロスワニス を塗って作品を保護する事をお勧めします。もしも作品が雨風にさらされる様なものであれば、 MM14 ファイナルワニス・グロスフィニッシュをお使いください。

    石膏/漆喰

    新しい石膏は、MM12クリアー・シーラーを塗る前に、少なくとも2週間は乾燥させてください。その後、MM10ジェッソを使うか、マティスカラーをMM12クリアー・シーラーの上に直接塗る事が出来ます。作品が完成した後は、MM7ポリマーグロス・ワニスを塗って作品を保護する事をお勧めします。もし、作品が日光や雨にさらされるようであれば、MM14ファイナルワニス・グロスフィニッシュを塗る事をお勧めします。

    ガラス/セラミック・タイル


    マティスカラーは、ガラスやタイルにも使う事が出来ます。食器洗い機にはかけられませんが、永久的な仕上がりになります。まず、原液のMM7ポリマーグロス・ワニスを塗ります。次に、お好みの絵具を塗ります。最後にもう一度MM7ポリマーグロス・ワニスを塗って仕上げます。

    もしも透明感のある仕上がりにしたい場合は、水の代わりにマティスカラーをMM7ポリマーグロス・ワニスで薄めてください。そうする事で、作品をより永続的に保つ事が出来ます。

    曇りガラスのような仕上げが必要な場合は、MM4ジェル・メディウムをガラスに直接塗ってください。 MM4 ジェル・メディウム のセクションをご覧ください。

    確かに上記の方法で、装飾的な物や窓等を耐久性の高い作品に仕上げる事は可能ですが、実用性のある物、例えば、ガラスコップやお皿等にはご使用ならない様にお願いします。今日、水性の商品で、ガラスやセラミックタイル等に接着させたり、釜処理を出来たりする物はありません。

    木材


    マティスの絵の具は、埃や油脂、油分を取り除いた木に直接描くことができます。もしも木の樹液が多かったり、若い木の場合は、MM12クリアー・シーラーを使って薄い目止めをすることをお勧めします。必要であれば、MM10ジェッソを塗ることで、ちょうど良いざらつきで、綺麗な明るい下地を作ることも可能です。もしマティス・バックグラウンド・カラーを下地に塗る場合は、若木でない限りシーラーを塗る必要はありません。バックグラウンド・カラーには既にシーラーが含まれています。最終のワニスには、MM7ポリマー・グロスワニスや、 MM6 ポリマー・マットワニス を塗って作品を保護することをお勧めします。もしも作品が、日光や雨風にさらされるようでしたら、耐熱の仕上がりになる MM11 サテン・ワニス MM19 ポリーユー・ワニス を塗ることをお勧めします。

    チップボード & MDF 中密度繊維板


    必要であれば、MM10 ジェッソを塗ることで、ちょうど良いざらつきで、綺麗な明るい下地を作ることが可能です。 マティス・バックグラウンド・カラーを使う場合は、よほど多孔なチップボードでない限りシーラーは必要ありません。バックグラウンド・カラーにはシーラーが入っています。作品が出来上がったら、MM7 ポリマー・グロスワニスか MM6 ポリマー・マットワニス を使って作品を保護することをお勧めします。もしも作品が日光や、雨風にさらされるようでしたら、耐熱の仕上がりになるMM11 サテン・ワニス や MM19 ポリーユー・グロスワニスを塗ることをお勧めします。

    もし、バックグラウンドカラーを塗って、端が毛羽だったりする場合は、 MM26 トランスパレント・ジェッソ (パステル用の下地)を塗り、紙やすり等で鳴らしてからもう一度バックグラウンド・カラーを塗ります。MM26トランスパレント・ジェッソは、本来パステル用の下地材ですが、多くのフォークアーティスト達に上記の理由で愛用されています。

    チップボードやMDFが、雨等にさらされる場合、全てのボード部分を絵具でカバーするか、ワニスでカバーする事で、ボードの水分吸収や歪み、崩壊を止めるようにします。マティスカラーは、正確に扱われた場合ボードの寿命を延長する事が可能ですが、さらに長い寿命をお考えの場合は、チップボードやMDFに変わる耐久性の高い物をお勧めします。 

    通常、マティスカラーは、ほとんどの布に描く事が出来ます。もしも布を洗濯したり、雨風にさらされたりする可能性があるのであれば、 MM13 ファブリック・フィクサティブ をお使いください。(詳しくは 布に描くをご覧ください
    ).

    金属


    非鉄金属、銅、アルミ、真鍮や亜鉛等の金属は、サンドペーパーやワイヤーブラシ等で傷をつけて、埃や酸化されている部分、油脂、油を取り除きそのままマティスカラーを塗る事が出来ます。MM7ポリマー・グロスワニスを下地として塗ることで接着度を上げることができます。 

    鉄金属の鉄や、鋳鉄、銅鉄、缶は、サンドブラスト又はワイヤーブラシを掛けて、酸化されている部分等をきれいにします。ここで沢山のアーティスト達は、MM7ポリマーグロス・ワニスを下地として塗る事で、作業のしやすい下地を作る事が出来るのを知っています。ただ、作品が塩分の多い、湿気も多い場所に置かれるのであれば、MM7ポリマーグロス・ワニスの代わりに、水性の錆び止め剤をお使いください。

    プラスチック & メラニン


    マティスカラーは、ほとんどのプラスチックに接着します。浸透性の無い材料、パースペクスやメラミン樹脂、ナイロン等は軽く紙ヤスリを掛けてから、MM7 ポリマー・グロスワニスや MM12 クリアーシーラー を塗って下地とします。作品が出来上がったら、MM7ポリマーグロス・ワニスを最終コートとして、作品を保護します。

    注意:浸透性の無いプラスチックに描く事は可能ですが、耐摩擦性のプラスチックや、メラミン樹脂で出来ているもの(キッチンベンチ等)に描く事は避けましょう。

    ファイバーセメントボード

    マティスカラーは、埃や油脂、油を取り除いたファイバーセメントボードに直接描く事が出来ます。 必要であれば、MM10 ジェッソを塗る事で、ちょうど良いざらつきで、きれいな明るい下地を作る事が可能です。もしマティス・バックグラウンド・カラーを下地に塗る場合は、シーラーを塗る必要はありません。バックグラウンドカラーには既にシーラーが入っています。もし、ファイバーセメントボードが、多孔性に飛んでいる場合は、MM10ジェッソを下地として塗ることをお勧めします。仕上がった作品には、MM7ポリマー・グロスワニスを塗って、作品を保護することをお勧めします。もし作品が日光や雨風にさらされる場合は、MM14ファイナルワニス・グロスフィニッシュをお使いください。


    石は、砂や埃、油脂、油等を取り除きます。石の種類によっては、絵を描く事によって欠けてきたり、崩れたりする物もあります。ほとんどの自然の石は、MM12 クリアー・シーラーかMM7 ポリマー・グロスワニス 、MM6 ポリマー・マットワニスで目止めが出来ます。マティスカラーはそのままシーラーの上から描く事が出来ます。又は必要であればMM10ジェッソを下地に塗る事も出来ます。仕上がった作品が、雨風にさらされるようであれば 、MM15 ファイナルワニス・グロスフィニッシュかMM14 ファイナルワニス・グロスフィニッシュを二層塗って、作品を保護することをお勧めします。

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