True

プルシャン・ブルー

    • 化学物質の概要: フェロシアン化鉄アモニウム

    • 顔料番号: PB27

    • 耐光性評価: ASTM II

    • 顔料の不透明度:透明

    • 顔料の不透明度:半透明

    • シリーズ1

    マティスのプルシャン・ブルーは本当に「わぁ!」と声が出てしまうような色です。フタロシアニン・ブルーが、初めにアクリル絵の具が 作られた頃の基本の暗いブルーとされていたのには、プルシャン・ブルーが、アルカリ性の乾燥していないアクリル絵の具に、影響を受けやすく、不安定な状態になってしまうからでした。プルシャン・ブルーは工業水準でしたが、その後の色の開発は百年以上行われませんでした。なぜならこの色はその状態でもよく売れたからです。そのため、ある階級のもので、粗末に作られたものもありました。ある製造者は、これらの色は洗濯剤に入れられることが多いので、品質はそれほど必要ではなかったのだと推測しています。この無頓着さがそのまま不実なアーティスト画材の製造会社で作られたため、20世紀の中頃にはプルシャン・ブルーの評判にはムラがありました。

    そして近年になってやっと、プルシャン・ブルーは本当の姿を見せはじめたのです。昔使っていた色の構造では扱えない製造の種類が、どんどんと増えてきています。産業を支えるために化学者は、近年のモダンなプラスチックやペイントとして使える品質の新しい色を開発しました。この為、高品質で前世紀のように、悪く粗末なプルシャン・ブルーで悩まされることがなくなったのです。マティスでは長い間新しい種類の色の試験をし続け、その長い道のりの結果マティス・プルシャン・ブルーが出来上がりました。プルシャン・ブルーには、暗い青として使うたくさんの強みがあります。そして油絵の具の緑がかった色と比べて、アクリルのクリスタルのような透明なメディウムの中で輝きを出します。プルシャン・ブルーは、二百年経って、新しく生まれ変わり、成長しています。 

    プルシャン・ブルーは歴史的に見ても重要な色です。これは近年になって、初めての合成顔料として開発されたものだからです。古代のエジプシャン・ブルーは、似たような色でしたが、とても弱い色でした。製造はローマ帝国時代の後半にはだんだんと無くなっていき、どのようにして作るのかは忘れられてしまったのです。ウルトラマリン・ブルーは存在していたのですが、19世紀前までは高価なラピスラズリの原石から作られていたため、とても高額の絵の具でした。アズライト(藍銅鉱)も良い色なのですが、もっと明るめのブルーで、自然のインディゴは退色も早くなります。価格的にも手に入れやすい、暗めのブルー顔料が必要になっていました。スイスの絵の具と染料の製作者、ヨハン・ヤコブ・ディースバッハは、ベルリンで何世紀もの間錬金術師が成功できなかったことをやり遂げました。彼は初めて、とても美しい青で耐候性に非常に強い、さらに安く作れる青の合成に成功しました。このことは大きな評判になり、この色はその作られた場所から、ベルリン・ブルーまたはプルシャン・ブルーと呼ばれました。そしてその人気は素早く拡がり、東洋にも広がりました。この美しく暗いブルーは、日本の版画によく出てくるプルシャン・ブルーに関連付けられます。北斎の有名な版画、「神奈川沖浪裏」はとても良い例です。そしてヨーロッパのアーティスト達は、プルシャン・ブルーとガンボージ(ゴム樹脂で黄色顔料)とを混ぜて、フッカーズ・グリーンの混色を作るなどの新しい色を楽しんでいました。

    プルシャン・ブルーは、強く濃い色であるフタロシアニン・ブルーによく似ています。非常に強い色なので混ぜるときは、少しずつ足していかなければすぐに他の色を負かしてしまいます。これは絵の具が非常に長持ちするという長所でもあります。プルシャン・ブルーが違うのは、高密度な鉱物色ということです。そのため更に密度のある絵が描け、フタロシアニン・ブルーのようにグリーンの偏りがあまりありません。一般的には透明感のあるグレーズや水彩画のように仕上げたい場合はフタロシアニン・ブルーを、そして不透明感のある絵の具が必要な場合はプルシャン・ブルーを使うと良いでしょう。 

    プルシャン・ブルーは、濃いグリーンやブラック、バイオレットを作る際に役に立ちます。フッカーズ・グリーンは伝統的にはガンボージと混ぜて作りますので、トランスパレント・イエロー・オキサイドと混ぜて、保存力が優れたよく似た暗いグリーンの色を作れます。いろいろな黄色と混ぜることで、アーティストが必要とする多様な暗めのグリーンが作れます。カドミウム・イエロー・ライトやニッケル・チタンは、きれいなグリーンを作るのにとても良い選択です。アースカラーと混ぜることで、自然によく見られるオリーブタイプのグリーンが作れます。マティス・ローズ・マッダーと混ぜてとても刺激的なバイオレットカラーを、マゼンタ・クィン・バイオレットと混ぜてダーク・パープル、そして藤色を作る際には、パーマネント・ライト・バイオレットに少しオーストラリアン・レッド・バイオレットを混ぜたもので作れます。もっと柔らかく自然なバイオレットは、ヴェネチアン・レッドと混ぜる良いでしょう。 

    下記の商品とサイズでご利用いただけます。


    To install this Web App in your iPhone/iPad press and then Add to Home Screen.