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ブリリアント・アリザリン

(クリムゾン)

    • 化学物質の概要: キナクリドンとナフトールカルバミドの混合 

    • 顔料番号: PR122 PR170

    • 耐光性評価: ASTM II

    • 顔料の不透明度: 透明

    • 絵の具の不透明度: 半透明

    • シリーズ3

    この色が出回る前に、1868年に始めて合成されたアリザリン・クリムゾンは、すぐにアーティストたちの人気を集めました。その深いチェリー・レッドは、混色の際にとても扱い易かったからです。アリザリンは、アカネの根っこから見つかった着色作用物質を元に開発されました。アカネは、紀元前1500年の古代エジプトから使われていました。それは絵の具の色にするにはとても弱かったのですが、媒染剤を使って布を綺麗な赤に染めることができました。古代エジプトや、ギリシャ、ローマなどに断片的に残っている例を取っても、とても人気のある色であったことがわかりますが、絵画作品にはアカネの痕跡が残っていないことから、絵の具としては使われていなかったと思われています。 

    歴史家たちがよくルネッサンス時代でアカネが使われていたと提議したりしますが、その根拠の少なさから推測の域を超えておらず、確認された例では、ケルメス昆虫から取れた、ラックという名前で知られている、赤色レーキ顔料であることが明らかになっています。アカネから絵の具の顔料を作る事は、1804年にジョージ・フィールドによって 開発される迄無かったのです。合成のアリザリンはその数十年後で、イギリスのパーキンスとほぼ同じ時期にドイツのグレーベとリーパーマンが合成する方法を発見しました。双方ともに特許を取ったのですが、パーキンスが1日遅れだったために諦めなければなりませんでした。長い間人々は、アカネを使いそして改善する方法を模索していたにもかかわらず、国も違う二つの研究所が同じ時期に、同じアイディアで、同じ方法で成功し、それが1日違いというのは驚く事実だと言えるでしょう。 

    アリザリンは、初めは保存性が高いと思われており、長い時間を超えて、それは間違いであったことが分かったにもかかわらず、その製造と取り扱いは大きな産業になりました。この低予算で美しい色は、その使用を1930年に保存力がとても高い顔料が入手可能になった後も、長い間使われることを確実にしました。それは米国材用・試験協会(ASTM)による耐光性の顔料テストが行われて、発売されていた中でも一番良いものが、アーティスト絵の具としては不適当な、ASTMIIIとランク付けされるまで、この顔料が低い水準であることは知られることがありませんでした。50年代にアクリル絵の具が手に入るようになった時に、製造者たちはこの深いクリムゾンの色合いに似た保存性が高い代替物質を探しました。 

    アリザリンが少しくすんだクリムゾンであることを模倣して、アリザリンに少し黒を混ぜることをしている他の競合企業とは違い、マティスでは綺麗で明るい色を作り、ブリリアント・アリザリンと名付けました。この色はアリザリンと同じ役目を混色の際に発揮して、同時に耐光性や保存力も高く、明るい色を作る混色の際に起こるくすみもありません。そして、発売以来アーティストたちに愛され人気の色になりました。ただ、ASTMIIなのですが、ではASTM IASTM IIの違いはなんなのでしょうか?

    ASTM IASTM IIも両方とも耐光性が高いと承認されています。これは普通の室内の保存で顔料を十分に使った状態で色の変化が80年から100年間起こらないということです。ASTM Iは同じ信頼性を、白に薄く色をつけたものも色褪せしないのに対して、ASTM IIは白に少しだけ混ぜられた薄い色は少し色褪せが起こりうるということです。マティスではマティス・ローズ・マッダーやディープ・ローズ・マッダーなどのASTM Iの代替になる色を揃えています。しかしこれらの色は、ブリリアント・アリザリンに比べて少し高価になります。予算が限られているアーティストにとっては、価値のある色と言えます。 

    多くの場合、価格の上下により色の美しさも上下するのですが、このブリリアント・アリザリンはこの仮定に反して、とても美しい色です。 

    ブリリアント・アリザリン(クリムゾン)は、とても強いチェリー・レッドでチューブから出したそのままの美しさや、綺麗なアンダートーンを楽しめます。混色にもとても役に立つ色で、輝きを持っています。藤色やラファエル前派の画家の絵に見つけられる、暖色のバイオレットを作るのにも最適です。深いバイオレットやパープルも、ウルトラマリンやその他のブルーと混ぜることで作れ、ブラウンやホワイトを使うとバイオレットの全域、ラベンダーから薄暗いローズ、そしてバーガンディーまでを生み出す力があります。フタロシアニン・グリーンと混ぜることで、輝きのある透明で暗いチャコール色を作り出し、グリーンやレッドに少し移行したり、少量のウルトラマリン・ブルーを混ぜたりする事が出来ます。多用途に扱えることは、ブリリアント・アリザリンの品質証明です。


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