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トランスパレント・イエローオキサイド

    • 化学物質の概要:トランス合成酸化鉄

    • 顔料番号: PY42

    • 耐光性評価: ASTM I

    • 顔料の不透明度: 透明

    • 絵の具の不透明度: 透明

    • シリーズ3

    この色は、感嘆を上げたくなるような素晴らしい色なで、その起源は時間と言う霧の中にあるのです。何万年も前にイエロー・オキサイドという色は単純に粘土質の自然の土の中から採れたものでした。それから改良が行われていきました。初めは川沿いの粘土質の濡れた黄色味を帯びた土だったのです。ほとんどは枝などで掘り起こしてそのまま使えたものと、大き目の瓦礫状のものは石と石ですり潰されて使われたと思われます。 

    古代エジプトの時代には、ピラミッドの建築中に大量の一番黄色い色を持っている、可能性としてオキサイドの安定供給が必要になりました。そのため、製造には数カ所の特別な場所で、抽出、ろ過、研削、そして運搬などを大きなチームで産業的に行われていました。顔料自体は1,000年も前から使われているオキサイドからかそれほど変わりはなかったのです。 

    19世紀後半になって、プラスチックや家用のペンキの産業成長に伴い、大量に質の良いオキサイドが必要になってきました。そして、同じ時期にたくさんの伝統的な自然の原材料が、劣化を見せはじめていたのです。1921年に、現在でも使われている人工のアイアン・オキサイドの特許が降りたことで、この問題は解決しました。これらの人工に作られた色は、マーズ・カラーと呼ばれました。なぜなら戦争の神マーズは、中世の錬金術で鉄(アイアン)と呼ばれていたことと、火星のマーズは、赤い星で、初めに造られた赤みを帯びたオキサイドに似ていたからです。自然のオーカーは粘土であったので、その中に含まれる黄色は20パーセントぐらいで、その他はあらゆる混入物質でした。これが意味することは、人工のイエロー・オキサイドに比べて、自然のオーカーは常に少し茶色がかっているということです。純粋な色味を持っていること以上にイエロー・オキサイドはUVライトの光を吸収する特性を持っており、プラスチックや保護用のコーティング、そして屋外で使われる商品などの産業へ広まりました。人工のイエロー・オキサイドに含まれるアイアン・オキサイドの量が多いことが、家用のペンキも含む紫外線を抑えることが必要な産業にとってとても重要なこととなったのです。電子工学という別の分野でもアイアン・オキサイドの顔料の需要が増えていきました。それはハード・ドライブなどの磁気データのストーレージでした。純粋なものが必要になってきたことで、工業用や芸術用の中で、この人工顔料が自然のオーカーにほぼ取って代わってしまいました。アーティスト用の絵の具では、ほとんどがこの純粋で劣化の少ない人工のオキサイドが、自然のオーカーの代わりとして使われています。 

    20世紀になって、車産業での需要に応じてトランスパレント(透明度の高い)アイアン・オキサイドの開発が行われたため、そしてこれらの色が、アーティスト用の絵の具の色としても製造されるようになりました。透明顔料のこの色は、1921年に可能となりました。なぜなら、顔料の粒子は行程の段階でゆっくり大きなサイズとなって必要な大きさになります。通常のイエロー・オキサイドの顔料は不透明ですが、粒子がまだ小さい早い段階のもので作られた顔料は、透明顔料になります。これは初めの頃は失敗とみなされて、大きな粒子のもののみで作られていたため、市場には不透明のイエロー・オキサイドが出回っていました。化学者と商売人達は、アーティスト達が、透明顔料のオキサイドを好むであろうことはわかりませんでした。アーティストは化学者でもないため、それが可能であることすら分かりませんでした。車産業の介入によってこの透明顔料が開発されたことは、アーティストにとっては嬉しい アクシデントだったのです。 

    トランスパレント・イエロー・オキサイドは、はっきりとわかる透明度の違い以外は、ほとんどイエロー・オキサイドと同じような要領で使える絵の具です。油彩のような肌の色を作る際は、不透明な色を使ったほうが良いでしょうが、水彩絵の具のように書きたい場合は、このトランスパレント・イエロー・オキサイドを使ったほうが良いでしょう。その他、緑を作る混色の時は、トランスパレント・イエロー・オキサイドの方が良いとされるのは、この透明度がアンダートーンを輝かせ、創造性と美しさを共に持つことになるからです。この方法は、特に他の透明顔料と混ぜた時に力を発揮します。フタロ・ブルーや、フタロ・グリーンで作るグリーンは、暗さから光を帯びた輝かしい階調を出すことができ、オーレオリン・イエローと混ぜることで、皮を思わせるロー・シェンナのような色合いと共に、美しいゴールドのようなアンダートーンを輝かせた色ができます。トランスパレント・イエロー・オキサイドにプライマリー・レッドまたは他の透明な赤を混ぜると、かまどの火や火山溶岩のような暖かく輝いた色を作れ、それはまた夕方の光や自然のピンク色のオーカーの表面の色などに使えます。多様性に富んだこの色は、パーマネント・ライト・バイオレットと混ぜると、風化して漂白されてきた流木などの木の色や、アクア・グリーン・ライトと混ぜることで、ユーカリの葉の色をつくります。この色で作れる色は、まるで探検旅行へ出かけるように未知のものなのです。 

    下記の商品とサイズでご利用いただけます。

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