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フタロシアニン・グリーン

  • 化学物質の概要:塩素化銅フタロシアニン

  • 顔料番号: PG7

  • 耐光性評価: ASTM I

  • 顔料の不透明度: 透明

  • 絵の具の不透明度: 透明

  • シリーズ2

1907年にスイスとスコットランドのラボで、フタロシアニンの顔料が初めて発見された時、それは暗いブルーの物質で、ある実験に失敗したことから困惑させられる物質と思われました。この実験に関わった化学者は、ただのブルー・カラーと記録し、実験の方法を調節してこの暗いブルーにならないように進めていました。歴史的にどうであったかはわかりませんが、1935年に同じような間違いが行われた時、化学者は、このブルーの物質が何であるかに興味を持ちました。そしてすぐにこの顔料はとても強く耐光性も高く、市場に出せる顔料であることが明らかになったのです。そして実験の結果、染料物質を作る際に塩素ガスによってブルーがとても暗いグリーンになり、同じような強さと保存性を持った色、フタロ・グリーンができたのです。 

フタロシアニン・グリーンは、即座にアーティスト用の画材となりましたが、初めは強固な人気を誇っていたビリジアンのせいで油彩と水彩絵の具で抵抗にあいました。ビリジアンはフタロ・グリーンに比べて弱く、くすんだ色でした。50年代にアクリル絵の具が出始めたときに、ビリジアンはこの画材には向いていないことがわかり、アクリル絵の具では、フタロ・グリーンが暗いグリーンの代表となりました。これを機にフタロ・グリーンの品質よのよさが知られ、アーティストたちはこの色を求めるようになったため油彩や水彩でも扱われるようになりました。今日では、フタロシアニン・グリーンに比べるとわずかなビリジアンが販売されていることになります。 

この色は、透明なグリーンで、宝石のような質感を持った色です。色は強く、すみのないクリーンな色である特徴を持っています。そしてこの色は、暗いグリーンやグレーズのテクニック、または赤に少し足して色彩を落としたり、素晴らしい黒を作ったりできます。 

カドミムム・イエロー・ミディアムと混ぜた色は、カドミウム・グリーンと呼ばれます。この色は中間の緑ですが、フタロ・グリーンをたくさん混ぜることで、ブランズウィック・グリーンが作れます。ブランズウィック・グリーンとは、英国の昔の規格から来ている色です。一番濃い色は、ブリティッシュ・レーシング・グリーンと呼ばれ、中間の緑は、1950年代まで機関車に塗られていた色です。ブランズウィック・グリーンは、そもそも銅の色から来ており、ドイツのブランズウィックで作られましたが、のちにクローム・イエローとプルシャン・ブルーで作られるようになりました。フタロ・グリーンには、その分子構造に銅が含まれているので、この色を使って伝統の色を作ることは最もふさわしいと思われます。 

また、違ったグリーンも簡単に作れます。フタロ・グリーンにオーストラリアン・ゴースト・ガムを混ぜて、海の緑や、イエロー・オキサイドと混ぜて明るいオリーブ色、またはローシェンナと混ぜると暗めのオリーブ・グリーンが作れます。 

黒はもう一つのフタロ・グリーンの強みでもあります。マティス・ローズ・マッダーと混ぜて、とても強く、しかし透明感のある黒を作ることができます。これはチューブの黒とは全く違った黒になります。この黒は、昔の本当のアイボリーを使った黒に似たキャラクタ−を持っています。現在のアイボリー・ブラックは、本物のアイボリーではなく動物の骨を使って作られていますので、昔の巨匠たちが使ったアイボリー・ブラックの強さには欠けています。混色のブラックは、いろいろな強みがあります。全く同じ色を作ることはほぼ不可能で、そのために現れる少しの違いが色に素晴らしい特徴を与えます。他の暗い赤をマティス・ローズ・マッダーの代わりに使って、すこし違った黒を用途によって使い分けましょう。 

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