Cobalt Teal | Matisse Acrylic Paint
化学物質の概要:ニッケル、コバルト、チタンの酸化物
Pigment Number: PG50
Lightfastness Rating: ASTM I
Pigment Opacity: Opaque
Paint Opacity: Opaque
Series 5
Cobalt Teal | Matisse acrylic paint
コバルト・ティールは20世紀に開発されたとても高い性能のコバルト顔料なのですが、アーティスト用のこの色自体は、もっと古代からある色になります。シナイ半島で採掘された、とても純度の高いターコイズ石の色に似ており、その昔はこの石を砕いて製造されたとても素晴らしいターコイズ色の顔料でした。宝石から作られたこの色は、とても高額でしたが、古代のエジプトのアートは、神殿に雇われたアーティストや写本筆写者によって作られた為、ファラオ(古代エジプトの王)によって支払われていた顔料が高額であることは、問題にはなりませんでした。これはメフカートという名前で呼ばれ、ホルスと呼ばれたエジプトの神話に登場する天空と太陽の神、クサリヘビ、大きく広げた腕や、日の出、そして3粒の砂などの印象的な象形文字にも使われていました。明るいグリーンの顔料は喜びを表しますが、ターコイズはとても重要な顔料と考えられており、約束や未来の兆しなどを具体的に表現しています。この色は、ホルス神の目の色とも呼ばれ、日ノ出の光線などに使われました。そして新生児の女神、ハトホルの色でもありました。そして彼女の名前の一つには、ターコイズ嬢と言う呼び名がありました。この色が古代のエジプトで大変な意味を持つことははっきりしていますが、ローマ帝国によって滅ぼされたと同時に、ターコイズ顔料の製造も滅び、20世紀にヨーロッパで開発されるまでターコイズ色は手に入りませんでした。
コバルト・ティールは、本物の宝石のようなターコイズ色です。たくさんのターコイズと呼ばれる色がありますが、緑と青の間の色をターコイズと名付けることが多いのが実情で、本来は、コバルト・ティールが古代エジプトの使っていたオリジナルの色になります。他の顔料との混色をしなかった古代の人々と違って、現代のアーティストは、自由に色を混ぜてすべての可能性を出すことができ、とても使いやすい色になります。特に緑を作る時に、驚くような混色を手に入ることになります。
なぜなら、コバルト・ティールは、明るめのグリーン寄りのブルーと考えられており、明るいグリーンを作る際に力を発揮します。それらは個性的で他の顔料では作れない色になります。コバルト・ティールとニッケル・チタンで、とても明るく輝くようなグリーン・アップルの色を作ったり、パーマネント・グリーン・ライトと混ぜると翡翠のような美しい緑ができたりします。驚くほど明るい黄緑は、カドミウム・イエロー・ミディアムと混ぜて作ります。柔らかいグレー系のグリーンにはトランスパレント・レッド・オキサイドかフッカーズ・グリーンと混ぜます。これらのグレー・グリーンは、ブルー・ガムの葉の影の色に最適です。
青をコバルト・ティールで作ることもとても興味深い結果を生みます。オーストラリアン・レッド・バイオレットと混ぜると、中間的な暗めで赤寄りのブルーができます。この混色はあまり浮かばない色の取り合わせかもしれませんが、チューブの色では見ることのない色ができます。とても淡いグレー・ブルーを作るには、コバルト・ティールにアッシュ・ピンクを混ぜて作ります。イリディーセントを使うことで、さらなる驚きの結果が得られます。コバルト・ティールとイリディーセント・ホワイト、またはメタリック・ライト・ゴールドを混ぜてみてください。そしてチューブから出したそのままの色の美しさも持っており、古代のエジブト人のように使うこともお勧めです。
Safety Data Sheet for Matisse Cobalt Teal (SDS)
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