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コバルトブルー

    • 化学物質の概要: コバルトとクロムの酸化物

    • 顔料番号: PB28

    • 耐光性評価: ASTM I

    • 顔料の不透明度: 不透明

    • 絵の具の不透明度: 不透明

    • シリーズ5

    コバルト・ブルーの歴史は長く、3000年も前からガラスの色をつけるのに使われていたのですが、その時代の色の原料は解明されておらず、それは偶発的で散発的なものとされています。これは銅とニッケル鉱石そして、ヒ素の存在に関係して起こるものです。炭鉱の労働者たちの考えでは、銅を取り出す際に、コバルトが存在する場合、鉱石を溶解するとヒ素の酸化物が出来ると考えられ、コバルトの成分は邪悪なもので「小鬼」という意味の“Kobold”という名前が付けられました。そしてこの名前が今のコバルト・ブルーの名前に由来しています。 

    中世紀に、エジブシャン・ブルーの製造が途絶えた際、どのように製造されていたのかが忘れられ、錬金術士は、濃いブルーのガラスでエジプシャン・ブルーに非常によく似た、スマルトと呼ばれる顔料を作り出しました。エジプシャン・ブルーとの違いは、銅を使った色とスマルトはコバルトを基礎に作られたと言うことです。コバルト・ブルーの顔料の品質は非常に良いのにもかかわらず、スマルトは粗末な色で、弱くザラザラしており、古代エジプシャン・ブルーの強い青味に欠けていました。唯一の長所はウルトラマリン・ブルーより安く、無いよりはましだということでした。 

    コバルトは、1755年にようやくスウェーデンの化学者、イェオリ・ブラントのよって、新しい元素と特定されました。彼はコバルトの問題を解決しようとしていたのです。そしてブルーの色がコバルトから来ているのもので、ビスマスの不純物や銅から来ているものでは無いことを明らかにしました。それからの顔料の発明は早く、コバルト・グリーンが初めに発明され、コバルト・ブルーは1802年にフランスの化学者、ルイ・ジャック・テナールによって発明されました。そして1807年にはアーティスト用の絵の具として使われました。コバルト・ブルーという名前が顔料の名前として記録されたのは1777年でした。スメルトはコバルトから作られましたが、たくさんの不具合がありましたが、本当のコバルト・ブルー顔料は不具合も無く、素早くアーティストたちの人気の色になりました。

    コバルト・ブルーは、耐久性に最も優れた色の一つで、ウルトラマリン・ブルーよりも安定しており、何百年の間、ほとんど、または全く色あせを見せない色です。この安定性のため金属に使われ、20世紀中頃からアーティストは、他の産業と競い合わなければならなかったため、絵の具の値段の高騰にもつながりました。その耐熱性の高さのために、ジェット・エンジンのタービンの羽根に使われたり、腐食性の高さから、医療用の人工臓器に使われたり、同じような理由からリチウム電池にも使われました。

    コバルト・ブルーは寒系のブルーで不透明なため、ウルトラマリン・ブルーよりもカバー力が優れています。そして明るい色は幅の広いブルーやグリーン、そしてバイオレットを作り出します。風景画家にとっては、空の色を作るのにはウルトラマリン・ブルーよりも優れていると言えるでしょう。オーストラリアン・スカイ・ブルーと混ぜることで、深く強い真夏の空色を作り出すことができます。セルリアン・ブルーとオーストラリアン・スカイ・ブルーを混ぜることで、もっと個性的な冬の空や海辺の空などの 少し緑がかったブルーを作り出します。オーストラリアン・ゴースト・ガムは、柔らかく控えめなブルーを作ることができ、キャンプファイアーの煙から夜明けの霞などの色になります。

    コバルト・ブルーは、他のブルーよりもグリーンの幅も広くさせます。それらのグリーンは、ウルトラマリン・ブルーで作るよりもくすみのないグリーンですが、風景画のオリーブ色のグリーンを作るのにも十分です。暗めのオリーブ色はコバルト・ブルーとイソ・イエロー、またはトランスパレント・イエロー・オキサイドを混ぜて、美しい葉の緑は、オーレオリンやカドミウム・ミディアム・イエローを混ぜて、明るいサップ・グリーンや芝のグリーンは、コバルト・ブルーとカドミウム・イエロー・ライトを混ぜることで作れます。

    コバルト・ブルーは、ウルトラマリン・ブルーのように赤みがかっていませんが、十分の赤みを持っているため、とても繊細なバイオレットが作れます。マジェンタ・クゥイン・バイオレットと混ぜるのも素晴らしいですが、プライマリー・レッドと混ぜて美しいミッド・バイオレットの色が作れます。オーストラリアン・レッド・バイオレットと混ぜることでとても深いパープル/バイオレットが出来、まるでディオキサジン・パープルのようですが、耐光性ASTMが1という優れものです。古代の炭鉱労働者たちは鉱石の中にコバルトを発見した時、見下したかもしれませんが、現代のアーティストにとっては賞賛したくなる素晴らしい色です。 

    下記の商品とサイズでご利用いただけます。

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